Q:猫のかかりやすい病気、性質、手入れの方法を教えてください。

A:
ネコちゃんは、ワンちゃんに比べ、縄張り意識が強く、孤独を好み、単独行動をいたします。昔から、あやしい魅力をかもしだすべっぴんさんの女性は、仔ネコちゃんににたとえられますが、その勝手さがたまらない魅力となり、動物好きのなかでも『ネコ派』『イヌ派』に分かれるところです。一般的にワンちゃんはヒトの顔色を理解しご機嫌をとり、反対にネコちゃんでは、ヒトがネコちゃんのご機嫌をとります。しかし、100人いれば100通りの性格があるので、ワンちゃんのようなネコちゃん、ネコちゃんのようなワンちゃんがいるので、動物との生活はやめられないのでしょう。

@ ネコちゃんは、早熟の仔の場合生後半年で性成熟を致します。♂・♀の多頭飼いで特に注意しなければいけないのが、いつのまにか妊娠してしまうことです。私の経験では兄妹の交配で、生後7ヶ月半での出産がありました。
A ♂の場合、発情は♀によって誘発されます。理論上♀がいない限り発情しないことになりますが、動物は敏感に恋の季節を察知し発情します。♀の発情は季節(おおむね春と秋)ごとにあり、交尾の刺激で排卵するため、交尾のない場合だらだら発情が繰り返され、持続してしまうのが一般的です。子宮・卵巣の病気、乳腺腫瘍の予防のためにも、♂・♀とも生後7ヶ月頃の避妊・去勢の手術をお勧めいたしますが、リスクがまったくないわけではありません。獣医師にご相談下さい。
 壁におしっこをかけるスプレー行動は♂で有名ですが、♀も行う場合があるのでご注意を。スプレー行動が出た後で避妊・去勢手術を行っても止まらない場合があります。発情はたいていの場合、いままでにない『変な泣き声』でわかります。
B ネコちゃんがかかりやすい病気に、【風邪】【嘔吐】【下痢】【膀胱炎】【腎不全】などがあります。どの病気も、ある程度予防が可能なので、年1回のワクチン接種、ブラッシング、適切な食事を心がけるように致しましょう。
 病気については次号で詳しくお話いたします。
C ネコちゃんのお手入れは、毎日のブラッシング、定期的な爪切りでよいでしょう。爪切りは、動物専用の道具を用い、透明な部分だけ切るように致しましょう。最初は病院で切り方を教えますので、ご安心を。
 また、ネコちゃんはワンちゃんのように月1回シャンプーしなくてもよく、手がかからないのもの魅力です。シャンプーが必要なほど毛が汚れ、脱毛し、体臭のあるネコちゃんは、病気の可能性があるので獣医師にご相談下さい。