Q:ネコちゃんがかかりやすい病気について教えてください。

A:
@ 嘔吐・下痢

 ネコちゃんの嘔吐で一番多いのが、毛玉を吐くことです。次に多いのがネコ草を与えられているネコちゃんが、草を食べて吐くことでしょう。
毛玉ができることや草を食べることが、最も胃腸炎の引き金になっているようです。多くの方が毛玉をはかせるために草を与えているようですが、草は与えないようにしてください。胃や食道を傷つけ、吐き気が止まらなくなる場合があります。毛玉はこまめなブラッシングで予防ができるし、最近どのフードメーカーも、毛玉のための猫の食事を販売しております。
 下痢は何か食べたり舐めてしまったことが原因として多いようです。少なくとも下痢の場合は食事量を減らし、様子をみて下さい。単純な下痢はすぐに治ります。しかし、感染症や内臓疾患でも下痢をするので、2〜3日続く場合はご相談下さい。
A 膀胱炎
 ネコちゃんの膀胱炎の80%が食事が原因で起こります。残り20%が細菌感染、まれなケースとして膀胱の先天性奇形があります。膀胱炎は比較的に値段がお安い食事で発生率が高くなるようなので、ぜひ『ちょっと高めの食事』を与えてください。(必ずしもメーカーものならば膀胱炎にならないとは限りませんが…。)症状は頻尿・血尿です。雄ネコはおしっこが出なくなり、急性腎不全になってしまうことがあるので注意が必要です。
B 腎不全
 高齢のネコちゃんで、水の飲む量が多く尿の量が増えている場合や、便が硬く便秘症の場合は腎不全の可能性があります。病院で血液検査・尿検査を受けてみましょう。体重が減ってしまうことも要注意です。腎不全は初期であれば食事療法・内服薬で進行を遅くすることができます。何事も早期発見・早期治療です。
C 風邪
 軽い場合はくしゃみ、鼻水、結膜炎、声が出ない、ひどくなると発熱、食欲不振、体の痛みなどの症状を示します。ヒトの風邪と同じですね。ワクチン接種していれば、感染しないか感染しても症状は軽くすみます。(ワクチン接種は子猫で2回行い、後は年に1回です。)
D 腫瘍
 乳がん、皮膚がん、血液のがんなど様々なものがあります。ネコちゃんの場合皮膚のできものは悪性なものが多いので特に注意が必要です。何かしこりを発見したらすぐにご相談下さい。
E ノミ
 ノミなどの寄生虫は、ネコちゃんが痒がるばかりではなくヒトもノミにくわれます。ノミは皮膚病の原因になり、寄生虫や病原菌をばら撒きますので駆除しなければなりません。月1回使用するだけで、1ヶ月間効果が持続する予防薬があります。病院にご相談下さい。


そのほか、書ききれないほどの病気がありますが、言葉のしゃべることのできない動物は発見が遅れてしまいがちです。特に外に出るネコちゃんは感染症・交通事故の危険がいっぱいあります。いつもと違った様子があれば、すぐにご相談してください。